東京校の講義レポート

平成26年(2014)【3月18日(火)】 知覧卒業合宿1日目

2014/03/18
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●薩摩
薩摩はイメージ通りの場所だった。
鹿児島中央駅は、偉人を多数排出した加治屋町に近く、薩摩留学生の像を始め、
西郷隆盛、大久保利通はじめ、多くのモニュメントが立っていた。
偉人の方々の誕生地の石碑は密集している。
街はどこか豪快な印象で、外国文化をそのまま取り入れた、維新からの流れをそのまま感じる。
偉人たちを生み出したという誇りも感じられた。

加治屋町の中心に建つ、維新ふるさと館も訪ねた。
今まで吉田松陰先生を中心に歴史を学んできたので、長州についてはよく
触れることができたが、薩摩にしっかりと踏み込んだのは初めてだった。
あまりにも巨大で、多くの偉大な人物が生まれていることがわかる。
この夜、中條学長も加治屋町について触れ、それは教育の成果だと教えてくださった。

中でも、大久保利通は強く印象に残った。
冷静沈着。西郷隆盛、長州の木戸孝允とともに維新の三傑と言われていて、
その中でも一番深く政治に関わった。
その冷徹なイメージで、のちに西郷とは意見を異にし、西南戦争で西郷が
果てるまで至ったので、良くない目で見られがちかもしれない。

しかし、大久保に関して次のような文章があった。
西南戦争で西郷が亡くなったことを知ったときの大久保利通を見た、妹みね子の言葉である。
「あの背の高い兄が、座にいたたまれず、焦燥しながら、座敷と廊下の間を
鴨居に頭をぶつけながらぐるくる歩き回って、そして目には一杯涙を湛えていました…」
他にも凄いエピソードがあった。
権力の座に長く居座った大久保は、多くの蓄財があると思われたが、
暗殺された後残った財産はわずかなものだった。
しかも借財はそれを遥かに上回る、1億にもなるものだった。
私利私欲を捨て、国のために不足した公金を、自分名義の借金で補っていたという。
そこまで公に身を捧げた人物は、稀なのではないか。
人間らしい西郷とのエピソードも含め、強く惹かれた。

維新ふるさと館は展示の充実ぶりが見事で、大いに勉強になるところだった。
今回は次のスケジュールが差し迫っていたので、離れなければならなかったが、
加治屋町、鹿児島の他の場所を含め、また近いうち、勉強のために訪ねることを決めた。

●知覧入り
知覧での卒業合宿。
北から、日本を縦断して来て迎える最後の合宿は、気持ちの強さもひとしおだった。
歴史に学び、先人たちに学ぶ旅の、締めくくりとなった。

●知覧特攻平和会館
あまりにも多くの、特攻で亡くなられた方の遺影や遺書に囲まれ、その想いに
胸が張り裂けそうだった。
遺書の文字は綺麗で立派だった。
多くが家族や恋人、友人に宛てたもので、そこには「笑って行きます」
「国のために」「喜んで行きます」などが書かれていた。

本当に、特攻隊の方々は笑って、国のために、喜んで、命を投げ出したのか。
私は必ずしもそうではないと思う。
遺書の、その裏側に隠れた、真の感情が直接胸に迫ってくるようで、心を打たれた。
「笑っています」と云いながら、文字が揺れているものもあった。
愛する人を安心させたかったのだろう。

特攻隊の方々は何のために征ったのか。
それは国、愛する人、家族のために違いない。
特攻隊の方々が守ろうとした血は脈々と続いていて、それは今の私たちに繋がる。
つまりそれは私たちのためであり、特攻隊の人々が築いてくれた平和を、
必ず紡いでいかなければならない。
決して忘れてはならない。

特攻隊の方々の強靭な精神は、武士の精神だと思う。
日本人の精神だと思う。
私も、日本人として恥ずかしくない生き方をしたい。
現代を精一杯生きなければならない。

●山近義幸理事長の歴史講義
山近理事長からは、一年間を通して、歴史を学ぶことの大切さを学んだ。
入学当初はその大きさを実感できていなかったが、今ならよくわかる。
過去の偉大な方々の人生を学ぶことは、人間としての力の向上に直接繋がる。
そのなかで、菅原道真、二宮尊徳、福沢諭吉という勉強偉人が教科書から
消えかけているというのは、信じられない。
しかし結局のところ、真実の歴史は隠し、消し去ることなどできないと思う。
それらの真実を学ぶためには、多くの本を読み、色々な人の話を聞いて、現地に行くしかない。

特攻隊の方々の記念碑ができていることは素晴らしいことだと思う。
宮川三郎さんと穴沢利男さんの名前を受け継いでいる方いるということも、とても驚いた。
歴史は受け継がれていく。
私たちはそれらを学んでいかなければならない。

●中條高徳学長の講義
今、私たちはこの日本を、先人たちに胸を張って見せられるだろうか。
歴史を忘れた民族は滅びるという。
私たちは忘れかけてはいないだろうか。
アメリカの日本占領政策は巧みだったが、アメリカが引き揚げたあと、
日本の責任は自らにあるというお話があった。

歴史は、それが起きた時点に立ち戻って、その時点に立って考えなければ
ならないと、おっしゃっていた。
それには誠実さが求められるようだ。
わずか500年前に還ると、アメリカはまだない。
それに対して日本では銀閣寺などの独自の日本文化が隆盛を極めている。
私たちに見えるものは小さいのだ。

元寇で、日本が元の侵攻を退けたのち、ときの執権北条時宗は、
その弔いのために円覚寺を建てた。
それはなんと日本と元、両軍の弔いのためだという。

日本の天皇には、古来から「中庸の道」という考え方があった。
白色人種が有色人種を植民地にしていた第一次世界大戦時、日本は人種差別撤廃案を提案した。
日本民族自体にも、中庸の道の考えが生きているのかもしれない。
私はそんな日本を誇りに思いたい。

享楽に走ることは良くない。
国のことは誰かに任せて自分だけ金稼ぎなんて、そんなことはとんでもない
ことだと、中條学長は強くおっしゃっていた。
日本の国家のことを考えなければならないことは、みんな勘付いているという。
そのエネルギーを集めることが大事だと。
最後には私たちに、リーダーになって欲しいというお言葉があった。
私自身が先頭に立って歩む気持ちで、これから突き進んでいく。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●日本縦断の旅11日目、維新ふるさと館
[大久保利通]
維新や改革は、前に進んで引っ張って行く人だけでなく、
大久保利通の様な、冷静沈着、清廉潔白な人がいなければ
成せなかったと、西郷隆盛と対比して特に思う。
新しい社会を形成していく上でこうした人物は絶対必要だと感じた。

●知覧特攻平和会館
[隊員の手紙]
何十人何百人もの遺書、絶筆を見て感じたのは、当時の若者の覚悟です。
残された手紙は、笑ってくれ、悲しまないでくれ、日本は勝つ、不要金を送るなど、
みんながみんな残してきた人の事ばかりで、何も言えなくなった。
誰か一人でも、行きたくないなどと書いていないかと必死に探したが、
どこにもなかった。
どれもこれもが色んな思いがあった中で、、短い文章でしっかりとした言葉になり、
強く想っていた家族であったり友人のことも、書かれていた。

これが、日本のためになる唯一のことだと信じ、そして散っていた心意気を
自分が繋げなければと強く心に決めました。

●特攻の成功
訓練や目標などと書かれているが、最後に書かれていた幸運という字が
ものすごく印象に残った。
どれだけの時間をかけ、どれだけの意思を持って行おうとも、
最後に必要なものは幸運かと思う。払った犠牲の割に思わしくない戦果、
精神的なものを加えれば多大な戦果ではあったと思いたい。

●山近社長
韓国や中国に遠慮をするあまり
教科書から消えている3人の勉強偉人、菅原道真、二宮金次郎、福沢諭吉を
兄弟、友人に伝えてくれと真剣な顔をして、おっしゃられた。

今日、教科書の中身が削られていたものが戻ってきた中、
自分達の世代が知らないままで、過ごしてきたかもしれないものを、
下の世代は当然のように知っている。

これを機会に、歴史の教科書で勉強し直した方がいいのではと感じました。

●中條先生
この場所に連れてくる事が良いと先生は言われた。
よく、若者が来たいと言うだけの人がいるが、実際に連れてくる、
呼び込むことをする必要がある。
いうだけでなく、人のために教えることのできるように行動します。

[氷雪の門]
歴史の真実を忘れてはならない。
士官学校で教わった、相手の歴史を消せばそれだけでいとも簡単に
相手の国は瓦解する。
そう言われた時、愕然とした。
そのことが本当なら、自分達はもはや瓦解寸前ではないかと感じたからです。
歴史の認識、その場において、お互いの国の状況立場に立って考えることが
重要だと教えていただいた。
まずは、日本、次に、対戦国、その次に周辺諸国その立場立場に立って考えて行きます。

[マンデラ]
民主差別を唱えただけで、終身刑。
今の私たちでは、決して考えられない。
その後ノーベル賞を受賞したが、繋がれた長い時間は戻ってこない。
それだけの長い間、奴隷制度、人種差別があったのは許されない。

しかし、自分達の民族である日本が、第一次世界大戦時に、
民主差別の撤廃を提案したのは、本当に誇るべきことだと思う。
しかし、このことをどれだけの人が知っているのであろう。

[戦えるか]
国民の8割が、国家が危機に瀕した時に、
逃げたすと答える国で本当にやっていけるのか。
自分は、思っているだけですが、いざという時には、多くの人が
戦いに出ると思っている。
しかし、いくら戦いに出たとしても、準備もなければ、犬死だ。
何をすれば国が守れるか、何を行えば家族が守れるか
それは、まだ自分にはわからないが
戦うための準備を進めるためにも、考えて感じて、仲間を集め力を蓄えて行きます。

From:高岸知広@東京校5期生(兵庫県出身・金沢学院大学卒)
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