東京校の講義レポート

平成26年(2014)【3月19日(水)】 知覧合宿研修 2日目

2014/03/19
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朝一番、女子プロレスラーの中島安里沙選手にスクワットの指導と
闘魂注入をしていただき、完全に目が覚めた。
その後、女将さんの案内で、特攻隊にゆかりのある地を巡った。

特攻隊の方々が駐在したという三角兵舎跡、そこには祠が建てられていた。
鬱蒼とした森の中のひっそりとした場所だった。
そこでは当時、何を想い、何を仲間と語り合ったのか。
笑顔でいられることは出来たのか。
自分が同じ立場で、例えば最後の一夜を過ごすようになったらどうするか。
想像するだけで、恒久の平和を願わずにはいられなくなった。

この日は一寸先が見えなくなるほど、濃い霧だった。
森を抜け、田畑に囲まれた一本道に出る。驚いた。
全面、見渡す限り霧が立ち込めている中、昇った太陽だけが、
くっきりとまあるく存在していた。
まるで霧の下地に浮かび上がった、金色の日の丸のようだった。
女将さんもおっしゃっていた。
「今まで何十回、何百回と来ていますが、こんな光景見たことありません。」

特攻隊の方々が何かを伝えようとしていたのだろうか。
未来を担う宿命の、私たちを激励してくれていたのだろうか。
そう思わずにはいられない。
恐らく一生忘れられない光景だろう。

知覧護国神社や弾薬庫も見学した。
やはりその現場に立つと、向き合えるようになり、心で感じられるようになる。

●富屋旅館
富屋旅館は軍の息がかかっていなかったから、人間らしく生きられた。
当時の女将さんの鳥浜トメさんに会えた嬉しさで、思わず車から落ちて
しまったという隊員もいたようだ。
特攻隊の方々にとって、本当に心の拠り所だったのだろう。

現在の女将さんである鳥浜初代さんが、私たちに講話をしてくださった。
鳥浜トメさんのこと。
現代の私たちが何を思って生活をしているのかということ。

女将さんに問いかけられると、自分がいかに奢り、考えの薄い、
自分本位の毎日を送っているかがわかる。
家族に何をしてあげているか。
学校での役割は何か。
地域に何をできているか。

特攻隊の、私たちが飛び立てば、きっと平和な世が来る、と信じたこと。
自分より仲間を助けたい、命より大切なものがある、という信念。
人にはそれぞれ使命がある。
使命とは「使う命」。
私は命を使っているのだ。
どのように使っているだろうか。

確かに現在は平和な世の中になった。
先人たちもそれを望んでいたはずで、この平和はずっと紡いでいかなければ
ならない。
しかし、その平和とともに高潔な精神は無くしてはいないか。

鳥浜トメさんが戦後の人に言ったという一言が印象的だった。
「皆さんは、みんな威張ってらっしゃいますよ」
私は威張ってはいないだろうか。

今のような不自由のない世の中こそ、富屋旅館は必要なのだろう。
この旅館や女将さんが教えてくれたことを、終生大事にする。

●ホタル館
かつて富屋食堂だった場所が資料館となっていた。
入る前に「俺は、君のためにこそ死ににいく」のダイジェストを見たが、
資料館とリンクして、いくつかのエピソードが思い出された。
宮川三郎さんはホタル館の名前の由来になっていて、光山少尉が
アリランを踊った場所も残されていた。

壁には特攻隊員のひとりひとり、詳しい紹介がされていた。
鳥浜トメさんと笑っているところや、子犬を抱いている写真を見ると、
やはり私たちと変わらない若者に感じた。
遠い存在のようには思われなかった。
しかし写真に映る目は澄んでいて凛々しかった。
そればかりは心なしか、大きく見えた。

●名古屋校・山口校卒業式
富屋旅館大広間で、名古屋校、山口校の卒業式が行われた。
東京校は、3月29日。
東京校も挨拶をさせていただいたが、いよいよ卒業という実感が迫ってくる。
私たちはまだ学生。
卒業してからが、やはりスタートだと思う。
一年間学んだことは着実に芽吹きはじめているが、それはさらにこれからも続くのだろう。

分校の仲間が、ご縁や、学ばせていただいたことに感謝すると言っていた。
まさにその通りだ。
この奇跡のような学校は、ご縁で成り立っている。
山近理事長や中條学長、今元事務局長にはもちろんだが、支えてくださっている
全ての方に感謝して、あと少し学ばせていただき、心して、本校の卒業式にのぞむ。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●知覧卒業研修2日目
[特攻兵が旅立った道]
朝靄のなか数メートル先も見えず、黄色い太陽がぼんやりと浮かぶ中、
特攻兵が旅立つ前に歩いた道を自分たちは歩いた。
こんな情景は初めてだと女将さんは言い、
自分は、まるでこれからの世の中を表しているかのようだと感じた。

今の自分の状況は、まるで濃い霧の中を歩いてるかのようで、
先導に任せるまま歩き、独りで歩くことがまだできていない。
しかし、これから仕事をして行くことで、
靄が少しずつ晴れて見通せるようになり、一人で歩いていけるようになるかもしれない。
願わくばそんな中を、仲間と共に勇気を持って歩き進めるような未来に進んで行きたい。

[女将さんの話]
これから、戦争体験者はもっと減るだろうし、
自分の下の世代には、戦争体験者と接することなく生きて行く人もいるかと思う。
そうなれば、伝えれるのは自分達しかいないという状況が必ずでてくる。
その時、何を話すのか、何が話せるのか、
今の国に対して、何を思い、行動してきたのか
そういったことを語れるように、行動していきます。

[ホタル館]
遺品一つ一つが目に痛かった。
ハーモニーのふるさとが流れる中、遺骨の代わりに石が帰ってきた人、
遺品を受け取る人がいない戦死者、新聞紙に書かれた絶筆どれもこれもが、
見ていて涙が込み上がってきた。
逃げれば、卑怯者呼ばわり、運良く生き残れば、家族の前にも出て来れない。
そんな人たちがここに集ったのだ感じ、ホタルの止まった梁を眺めていると、
特攻兵隊の魂を感じれるような気がした。

[分校卒業式]
名古屋、山口の生徒の1年の思い、
これまでのことを、これからをの事を言葉を聞き勇気をいただいた。
自分達は、なんといってもまだ学生と社会人の真ん中といった立場にある。
時間的余裕はあるが、責任や重圧は、あまりない。
しかし、これからは違う。
壁にもぶつかれば、色んなところで板挟みになるかもしれない。
うまくいかないことも多々あるだろうし、
前に進めなくなる時も出てくると思う。
しかし、そんな時は一度立ち止まって、この1年を思い出すだろうと思う。
多くの事話を聞き、ひたすらに基礎を積み重ね、行動を続けた日々。
ゆっくりと血肉となり、自分のかけがえのない財産となった出来事。
もう少しで、卒業だということを意識し、今までの事を思い浮かべ整理して、
次のステージへの準備を整えていかなければと感じました。

From:高岸知広@東京校5期生(兵庫県出身・金沢学院大学卒)
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