東京校の講義レポート

平成24年(2012)【6月22日(金)】 伊東祐子先生(弘道館) 『歴史学~四書五経に学ぶ』

2012/06/22
本日は伊東祐子さんによる帝王学。
テーマは「リーダーに必要な能力」ということで、
我々に今後必要な能力を分かりやすく教えていただいた。

【事上摩錬】
「人がすべからく事上にあって摩錬し、功夫をなすべし。乃益あり」
人は生まれてすぐは、素性もあるがその差は極めてごくわずか。
習慣によって差がついてくる。
今からでも決して遅くない。
様々なことを習慣化して、人と差をつけていくと心に決めた。
その一つとして、歴史書を読むことがお勧めだと教えていただいた。
時代は移り変わったとしても、人間の心は不変である。
失敗は繰り返されるものであり、過去の失敗を学んで現代に生かします。

【勇】
経営者(リーダー)になるにはこの勇がとても大切だと感じた。
突破力も大切ではあるが、退く決断力が絶対に必要になってくる。
経営者はたくさんの社員とその家族の生活を背負っている。
その社員たちを守る上では、多少の損失を省みず、退くという勇気がいる。
もう一つ、思慮深くなければならない。
常日頃からマーケティングを行い、事前知識をつけとかなければならない。
この情報収集能力も経営をしていく上でとても大切だ。
この両方が機能することで経営がはじめて成り立つ。

【無心になる】
執着ある者が一番すごい。
執着を持っていては人は守れない。
この執着というものは考えてとるのは難しいとのこと。
そこで、一度諦めるというのだ。
自分が欲するものに対する執着は一度諦め、忘れること。
心の中から追い出すのだ。
そのためには無心にならなければならない。
特攻隊の方や、三島由紀夫のように、自分の命の執着心をとるのは私にはできない。
しかし、よくよく考えると必要のない執着がたくさんあることに気づかされた。

From:南出浩(桃山学院大学卒、大阪府出身)@JVU4期生
------------------------------------------------------------------
儒教の中でも最高といえる帝王学について学んだ。
帝王学とは、リーダーシップを持つために人間として必要な素養を学ぶ学問である。
リーダーシップとは学ぶ機会が無いからどこで学んだらよいか困る。
自分がいざ部下を持って困るとき、この授業の大切さが分かるだろう。

【義】
利で釣るのでは短期的にしかなびかなく、目標を目指して部下を頑張らせるためには、
義を立てて献身的に頑張らせるというやり方である。
理念に人を付いてくる様にリーダーや経営者は臣下を導かなければならない。
また『義をみて為さざるは勇なきなり』とある通り、人間として当然行う
べきことと知りながら実行しないのは勇気が無い証拠であると説く。
リーダー自ら人の道に従って義を為さないと、臣下は信用をして付いて来ない。
リーダーの人の道に従った行動を臣下に見せ、
信ずる義の価値観を臣下と共有する事が臣下を導く事に繋がると学んだ。

【武士道の死という概念】
『鍋島論語(葉隠)』とは、江戸時代中期に鍋島藩の藩士山本常朝が、
武士としての心得についての見解を「武士道」という用語で説明した記録である。
葉隠の冒頭で『武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり』と書かれている。
しかし、葉隠のこの部分だけを取り出して
武士道精神と単純に解釈されてしまっている事が多い。
大東亜戦争の特攻や玉砕、自決でもこの言葉が使われた事実があり、
現在もこのようなイメージが付いている。
しかし葉隠による死の意味は『執着を捨てる』という意味がある。
強い武士とは、死を恐れず迎える武士である。
しかし山本常朝自身も「我人、生くる事が好きなり。」と記述がある通り、
武士は家族や国、土地を守るために生き延びるという事が最優先目標だった。
私の中でも武士道について誤解があった。
今後は考えを正してゆく。

From:小林諒也(公立はこだて未来大学院卒、北海道出身)@JVU4期生
------------------------------------------------------------------
・帝王学、それは国を守るために作られた
昔、たいそうという王様がいた。
その人は国を守るためたくさんの部下に話をきいた。
その中に優秀な部下がいた。
その部下の話をまとめたのが帝王学である。
葉隠れは徳川の幕府の禁書。
本来、誰も見る事は許されない最高機密。
武士においての心得や極意が書いてあります。
そんな教育を小さい頃から受けた伊東先生。
小さい頃からそんな教育を受けるとはどんな人生だったのだろうと思い、質問した。
「祖母に育てられた、祖母は神社で掃除をして隣近所を掃除する人だった、
朝5時に誰にも見られないように。
たまに来る親戚にご馳走を用意して自分は残飯をこっそりと台所で食べていた。
何て損な生き方だろうと不思議に思ったが
今はすごく美しい生き方をみせてもらったと思っている」

伊東先生は、講義後、終礼にも参加して下さいました。
しかも一緒に掃除までして下さいました。
礼をする時も「こんなつたない私の話を聴いて下さって
有難う御座います」と何度もおっしゃっていた。
なるほど、これが美しい生き方っていう事なのだ、
と私は目の前で見せていただきました。

From:藤井勇貴(名古屋学芸大学卒、三重県出身)@JVU3期生

コメント

コメントはありません
カテゴリ
123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930
最新エントリ
最新コメント
ブログリスト
授業 時間割 | 東京校ブログ | 大学生・既卒生の就活・起業支援や人間力を鍛える志塾、JVU・日本ベンチャー大學
授業 時間割 | 東京校ブログ | 大学生・既卒生の就活・起業支援や人間力を鍛える志塾、JVU・日本ベンチャー大學
授業 時間割 | 東京校ブログ | 大学生・既卒生の就活・起業支援や人間力を鍛える志塾、JVU・日本ベンチャー大學
授業 時間割 | 東京校ブログ | 大学生・既卒生の就活・起業支援や人間力を鍛える志塾、JVU・日本ベンチャー大學