東京校の講義レポート

平成26年(2014)【3月25日(火)】 教育問題を考える/高瀬拓士先生((株)日本コンピュータ開発相談役最高顧問)

2014/03/25
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●異世代との交流
同世代だけでは、意見が似かよるからだ、と教えてくださった。
確かに、昨日の事業創造でも、社会人の方からの意見は、今までの自分たちからはでなかったたものなので、その通りだと思った。
働いてるから、引退された方、色んな立場の人から話を聞き、見聞を広げることが重要だと感じた。

●何が幸せか?
裕福になって不幸せになった人が多くなった、お金でなんでも買えるせいで、ちょっとしたことで喜ぶことが出来なくなったそうです。
周りと合わせ、他人と同じであることに固執するのではなく、個性的に、強い子どもに育てるためにも、信念を持って家は家、他所は他所の精神で、何事にも幸せを感じれるような子どもに育てます。

●教育
何が良い教育なのか?
貧しかった時代は大学に行けず、勉強出来る機会を得ると、勉強することを嬉しいと思う時代だったが、今は、勉強は卒業に必要な単位取得の為にやむを得ず行うだけ。大学進学が会社に就職するための手段としてしか使われなくなって来ている。
そんな中で高瀬先生は、教育・学びは学校教育だけで終わるのではなく、社会に出たら与えられた仕事の単なる処理屋になるのではなく、仕事や先輩を通じて自ら学ぶ姿勢ことが大切だ、とおっしゃられた。
それらの話から、ただ、営利活動に効率よく働く、いわゆる企業戦士になるのではなく、先輩の姿から学び、自立したよき社会人、社会との間でGive&Takeのでいる社会人にさせることのできる会社こそが、最良の教育機関なのだと感じました。
社会に生かされ貢献することのできる社会人となれるように努力してゆきます。

From:高岸知広@東京校5期生(兵庫県出身・金沢学院大学卒)
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●人生学
私たちはこれから、社会に出て行く。
学校の枠を越え、次のステップに進む。
高瀬拓士先生に最後の授業としてお越いただき、人生についての講義をしてくださった。

人間の教育には家庭教育、学校教育、社会人教育があり、仕事を教材として社会人としても、会社で学ぶことができる。
さらには、異世代、異業種とも交流する必要がある。
様々な人生に触れ、他の世界も知らなければならない。

社会は自分のやりたいようにやればいい、というようにはできておらず、まずはそのことを知らなければならないという。
私は仕事を始めて、社会人経験をしたいと思っていたが、それは小さな枠組みにとらわれていたと感じた。
社会を知る。それこそが大切なことだと思う。

高瀬先生は、最高に贅沢な生き方をしたい、とおっしゃっていた。
最高に贅沢な生き方とは何か。
それは金持ちになることでも、好きなことをすることでもないという。

先生の今まで生きてきた中で、導き出されたという、人生の鍵とも言えることも教えていただいた。
全世界、人は誰でも、幸せを願って生きている。
幸せとは得られる物やお金の量ではなく、喜ぶ機会の多さであって、多くの場合、苦労によって得られる。
そういうものだ、とおっしゃっていた。
人間の幸福の核心をつくようなお話だと思う。

やりたいことをやることが必ずしも幸せにはならない、とはおっしゃっていたが、夢を持つことは大事だという。
こうありたい、こうなりたいという夢を持つことで、それが原動力となり、その実現にも近づくことになる。

先生のお考えは海のように深く、それら全てがご自身の経験に基づいていることがわかる。
講師の方のお話は最後かもしれないが、やはり勉強になるお話が詰まった、濃密な時間だった。
今後の人生の学びは自分で掴んでいく。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●学び
人が成長する上で、何かを学ぶ上で、異世代と交流することは非常に大切であるとまずお話ししてくださった。
新聞を読むときも、これから仕事をしていく中でも、付き合いやすい人より、色々な世代のいろいろな人間と関わることが
自分の人間の幅を広げていく。

新聞で中国に関する記事を取り上げたことから最初の話題は中国についてであった。
中国の人口13億人という市場はたしかに魅力的なものであるが、その経済的な魅力だけにひかれて中国に進出するというのはアメリカ的発想であるとのことだ。
アメリカにはそういった発想をする社会的な成り立ちがあるからそうなるのであり、日本が真似をする必要はない。

高瀬先生は明確に 「人口、経済で一番になってもしょうがない。幸せかどうかが問題」
とお答えしてくださった。
そして幸せというのはお金を持つことでも好きな仕事に就職できることでもなく、「苦労したことや何かを乗り超えたとき」
の喜びであり、そういう喜びの機会の多さが重みのある幸せになるということだった。

日本人が幸せになれていない背景には教育の問題が大きな理由としてあるようだ。

教育には、大きく分けて家庭教育・学校教育・社会人教育の3つがある。

家庭教育を担うのは親兄弟である。
かつての日本は貧しいながらも不幸ではなかった。
なぜなら貧しいということは喜ぶ機会が多いからである。
しかし今の日本は豊かになったため文句が生まれやすくなってしまった。
だから貧しいのが良いということではないが、豊かになれば幸せになるというものではない。

親が子供にものを与えすぎていることが問題である。
つまり親自身が教育をわかっていないのである。
子どもが欲しいと言うままにものを買うのは金による子育てである。
そこで「うちは貧乏だから買えないよ」と教えること自体が教育である。
そしてそのことで子供がいじめなどを受けないように
家庭が子供を支え育てることが本来すべき教育である。
何でも欲しいものを与えるのが子育てではなく、
あるものを生かす人間力を養うのが
家庭教育の大切な部分であるとのことだった。

学校教育の担い手は小中高大の学校である。
しかし、教育機関であるはずの学校が今行っている教育は
偏差値や良い就職など目先の利益を求めるようなものばかりである。
学校がすべき教育は、
わからないことにぶつかった時に調べ勉強することのできる"基礎学力"と
年相応の大人になるという"人間力"を育むことである。
このことは家庭教育も同じである。
特に大学であれば企業と連携するなど
異業種と手を組むことでより充実した教育を行うこともできる。
大学生の、授業時間以外の時間は暇な時間ではなく、自ら勉強をする時間であり、
改めて、学校という場が勉強するための場であることを
学生も大学も理解しなくてはいけない。

そして社会人教育の担い手は企業である。
今の企業で社内教育を充実させているというところは
まだ所詮企業戦士を育て利益を獲得することが目的である。
しかし高瀬先生が思う企業教育は全く異なる。
高瀬先生は仕事で海外経験を積んだことから国際感覚を身に着けた。
また日立の「コンピュータ技術は目先の損得の為ではなく、
将来の日本にとって必要な技術である。日立がやらなくて誰がやる」
という姿を見て働いてきた。
高瀬先生が受けた社内教育とは、社会の貧しさをカバーする企業の社会貢献の一部であり、
 現在の社内教育のような企業戦士育てとは全く違った。
仕事はお金を貰うためにやむを得ず行うものではなく、仕事こそが自己成長の教材であるとのことだった。
だからこそ高瀬先生は社員の評価を成果主義ではなく成長したかどうかで決める。
このような素晴らしい会社が日本にもっとあれば 日本は立派な大人が増える。

高瀬先生は「子どもは親の背中を見て育つ。
見せれる背中を大人は持っているだろうか」 ともお話ししてくださった。
立派な大人はまだ少ないように思う。

教育というと対象は子どもと考えがちだが
生涯を通して大切なものなのだと強く感じた。

個人的な質問として
日本の若者とアメリカの若者での歴史の関心の差について質問したところ、
一つはアメリカが強い競争社会であること、
二つ目に愛国心が強いことを教えてくださった。

日本では愛国心というと偏ったイメージがいまだある。
しかし、今の誇りを失った日本とアメリカとの差には
愛国心も重要な要因であると感じた。

愛国心を教育に直接組み込むのは難しいが
それが勉強や成長への意欲につながると考えれば
教育の質を上げる重要な構成要素であるはずだ。

今の日本には必要なものである。

海外の教育や人の育ち方を見比べることで
見えるものがあるのだと分かった。

これからも様々な教育について勉強していく。

From:大森俊通@東京校5期生(東京都出身・琉球大学卒)

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