東京校の講義レポート

平成25年(2013)【12月23日(月)】  大阪研修

2013/12/23
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●1日の流れ
・適塾見学
・インスタントラーメン研究所見学
・大西昌宏社長の講義
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●適塾と懐徳堂@大阪大学中之島センター
かつて大阪にて緒方洪庵が主宰し
大村益次郎、福沢諭吉、橋本佐内などを輩出した
適塾に行った。

今回は適塾自体は工事中で休館だったため
大阪大学の中之島センターの臨時展示を見に行った。

適塾の塾風は「自由闊達、自主独住」であり
貴賤を問わず病人を救済するための
医療を勉強する塾だったようだ
しかし医学だけでなく、国についてや兵学についても学んだため
兵学者も輩出していったそうだ。

この塾で塾生は限られた教科書を
皆で奪い合うように勉強したため
辞書の置いてある部屋は、常に明かりが消えることはなかったそうだ。
なんという勉学への精神だろうか。

この塾で学んだことは医学や国学、兵学なのだろうが
その学び方はただ知識を詰め込むものでもなかったようだ。
緒方洪庵は数々の洋書の翻訳を行ったが
それは直訳ではなく大意を取って意訳する方法であり
こうした本質を見抜く師匠の教えが
数々の偉大な教え子を輩出していったのだろう。

また大阪大学中之島センターには
懐徳堂についての展示もあった。
懐徳堂というのは大阪の商人の出資によって設立された
町人の学問所である。

商業活動の基本精神を朱子学から学び
学風としては「自由で批判精神あふれる」ものであり
大阪財界、市民をはぐくんでいったそうだ。

大阪大学はこの二つの塾を手本、前身としていることを感じ、
今でも世界から見て日本では4位の大学となっている。
教育における根幹の重要性を感じた。

●安藤百福&小林一三@池田市
大阪・池田に移動し、日清の
インスタントラーメン発明記念館に行き
日清食品の創業者であり
インスタントラーメンの開発者である
安藤百福について学ぶことができた。

安藤百福は些細な日常の気づきから
ひらめきを得てインスタントラーメンを開発し、
事業化していった。

きっかけは戦後の人々の姿を見て
食を豊かにすることが人々を豊かにすることを感じ、
小さな小屋から製麺、味付け、調理法を確立し
チキンラーメンを開発した。
そしてそのチキンラーメンの需要の増加から
大量生産の必要性を感じラインの開発につながった。
そして街頭テレビに群がる人々を見て
CM宣伝の効果を確信し手を付け、
スーパーマーケットが存在するようになったことで
インスタントラーメンのヒットを確信したそうだ。
日々の日常のひらめきを事業につなげていったが、
これは安藤百福の言葉である
「事業化できないアイデアは単なる思い付きに過ぎない」
という言葉そのものだと感じた。

「ベンチャーとは無から有を生み出すこと」
という言葉も残しているが
インスタントラーメンの場合、
家庭の調理という労力を企業が肩代わりする
という今までにない価値がヒットの秘訣のようだ。

こういったひらめきは簡単に思いついたわけではなく
「ひらめきは執念から生まれる」
「私は眠るときもメモとペンを置く。常に考える習慣を身につけなさい」
という言葉からわかるように
常日頃の習慣が現在でも世界に影響を与える
ヒット商品を生み出したのだと感じた。

ひらめきをメモし、考えをする習慣は
自分も身に着ける。

インスタントラーメン開発記念館を後にし
大阪城に行こうとしていたところ
池田には小林一三記念館というものがあることが分かった。

知らなかったので調べると小林一三は
阪急東宝グループの創業者である実業家とのことだった。
今回はすでに年内は休館となっていたため
館内は見ることができなかったが
大阪という昔からのビジネスの地で
二人の実業家について学ぶことができた。

●大西社長講義
株式会社リビアスに移動して
大西社長の講義を受けさせていただいた。

人生を良くするのは
①仕事
②家庭
③個人 の3つであり
この3つをバランスよく大きくしていくことが
豊かな人生を織りなす。
そして人の一日のそれぞれ3分の1は
睡眠、食事、仕事でできているため
人生を豊かにするためのセンターピンは
仕事であるということからお話ししていただいた。

また仕事において成功するためには
①正しいものの考え方
②行動と継続 であり、
①の正しいものの考え方は
人生の結果=能力×熱意×考え方
という稲盛さんの考え方からわかるように
成功に導く大きな要素であり、
意識してプラス思考にもっていかせるには
教育においてその役割が果たさせるとのお話もしていただいた。

②の行動と継続は正しい習慣によって生まれ
それは他者管理による「せざるを得ない環境」を作るという
仕組みが大切になるとお話ししていただいた。

そして正しいかどうかをどう判断するかというと
①本を読むこと
②人ができるようになった習慣を真似をすること
の二つを行っていくことが大切なようだ。

学生が必要とされる要素は記憶力であるが
社会人は判断力が必要とされるというお話をしていただいた。
そしてその判断力を高めるには
①体験②経験を重ねることであり
それは仕事を選り好みしないことが重要となり
それが出世にもつながる、
だから人がやらないことも
チャンスであるとのことで
大西社長の髪切り処でのお話しなどから
お話ししていただいた。

そして引き受けた仕事において
何より大切なのは質ではなく
速さであるというのがとても印象に残った。
未熟な新入社員に求められるのは
無い質ではなく、やれと言われたことを
翌日に提出するような速さであるとのことだった。
これは自分がこれから心がけなくてはいけないことだと強く感じた。

そして何においてもできない理由をもとにあきらめるのではなく
切り開くことが大切であるとお話ししてくださり、
大西社長が今まで事業として行ってきたことを
考えるととても説得力があった。

仕事を選り好みしない、
本を週に二冊読む、
質より速さ、この3つを心がける。

From:大森俊通@東京校5期生(東京都出身・琉球大学卒)
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●緒方洪庵
医は仁術。
松下村塾のように明治の時代を切り拓いた塾生を多数輩出した、適塾に行ってきた。
適塾を開いた緒方洪庵は教育者としてだけでなく、医者としても
数々の功績を残した。
緒方洪庵は社会的活動の重要性を説いており、人の命を救う医術は
まさに世のため、人のための活動に直結する。
医学を志して入学したものが兵学に目覚め、明治維新で活躍した例も多いという。
緒方洪庵が優れた教育者であり、彼の経世への思いが
福沢諭吉などの人財を育てていったことに間違いはないだろう。

●安藤百福
インスタントラーメン発明記念館で、食の偉人について学んだ。
安藤百福さんについては日本ベンチャー大學ラジオで学んだことが
あるだけに、現地に行くことができて良かった。
食足世平(しょくたりてよはたいらか)。
安藤百福さんは戦後貧しい国民のようすを見て、
「お腹を満たせば笑顔も生まれる」、「人々に幸せになってもらいたい」、
その想いでチキンラーメンを生み出す。
さらには日清食品の社長としてカップラーメンという日本が誇る大発明をし、
世界の貧しい人々への慈善活動も行った。
安藤百福さんの経営も利益のためではないという。
また、「時は命なり」という言葉も大切にされていた。
「時間か進むことによって刻一刻と人々の命はきざまれていく。
それだけの切迫感を持って生きて欲しい。」という意味だ。

私も安藤百福さんのように、どうしたら人々のお役に立てるかを考え、
「時は命なり」の教えを大切にしていく。

●大西昌宏社長
一年の締めくくりとして、大阪校の大西昌宏校長に講義をしていただいた。

人にはそれぞれ使命がある。
その使命には恐らく終わりはなく、その遂行の過程に幸せがある。
私も人に皆、与えられる使命はあると思う。
ではどうすればそれを成し遂げられるか。
やはり人生の3分の1を占める「仕事」が鍵なのだろう。
はじめは、私利私欲でも良いともおっしゃっていた。
しかし仕事をしていく中で徐々に自分の為すべきことがわかってくるのだという。
私もまずは自分の信じた道を進む。

社長も人生を豊かにしたいとおっしゃっていた。でもそれは金持ちになると
いうことではなく、違う豊かさなのだそうだ。
今回、リビアスさんの会社を見学させていただいて、
著書「関西・学生道」の内容のような
苦難の過程と比較すると、心にぐっとくるものがあった。
大西社長はこれからさらに広い世界に目を向けているという。
私もそのようなストーリーを、自分の人生で作りたい。

石田梅岩先生、後藤敬一社長、緒方洪庵先生、安藤百福さん、大西社長…。
日本ベンチャー大學での今年最後の講義は、公への志を持った偉大な
経営者、教育者の熱い想いだった。
現場だから伝わる、生きた学びの研修だった。

From:佐藤洋一@東京校5期生(神奈川県出身・玉川大学卒)
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●適塾見学
適塾が今耐震工事中ということで、大阪大学にある展示を見に行った。
展示品はごく一部だったが、それでもすごさが伝わってきた。
医学の学校だが、そこから福沢諭吉や大村益次郎など、医療以外の偉人も多く出ている。
それは全国から学びに来るほど教えの質が高いことと、集まった人の
やる気と愛国心が高かったためだろう。
松下村塾の塾生といい、この適塾の塾生といい、日本を変える原動力と
なった人々はよい教育から生まれ出た。
教育が日本を救うなどと聞くが、こういった例をみると、本当のことなのだなと感じる。
自分は今、すごく恵まれた環境で学ばせて頂いている。
吸収できることをとにかく吸収し、日本をよりよく変える一員となる。

●インスタントラーメン研究所見学
インスタントラーメンを開発した安藤百福さんについて学んだ。
大企業の日清食品だが、チキンラーメンを開発し、フリーズドライ製法、そしてカップヌードル、
最近では宇宙食のラーメンを開発するなど常に挑戦し、新しいものを追い求め続け、
世界に驚きを与えるベンチャースピリット溢れた企業なのだなと感じた。
安藤百福さんの残した言葉を紹介しているコーナーがあった。
心に残る言葉ばかりだったが、一番印象に残ったのは
「ひらめきは執念から生まれる」
という言葉だ。
自分はアイディアなどを思いつくことがなかなか出来ない。
振り返ってみると、思いつかないと思ったらすぐに考えるのを諦めていた。
安藤さんは毎日毎日一つについて考え続け、その果てに一つ一つの課題を乗り越えていかれた。
自分はこのように連日一つについて考え続け、アイディアを出すということをしない。
少し考えただけでアイディアが出ないと諦めるのではなく、
頭がどうにかなりそうな位考えることをしてみる。

●大西社長の講義
お話の中で、人生の方程式の話をしていただいた。
人生の結果=能力×熱意×考え方 だそうだ。
考え方のみマイナスがあるということで、熱を込めてやっても
考え方がマイナスならば意味がないどころか
むしろ逆効果になることがある。
大西社長が言われるには人間は本能的にマイナス思考になるように出来ている。
実際私は意識しなければマイナス思考に陥っていることが多い。
思考をいつでもプラスになるようプラスな人と多く関わっていく。

本を読むことも大事だと話されていて、一週間に二冊は読んだ方がよいとのことだった。
実際大西社長の鞄には本が5冊ほど入っていた。
最近本を読む量が少なくなってきている。
お金がない等言い訳せずに、寮にある本を読む、図書館へ行くなどして週二冊本を読む。

From:牛島知之@東京校5期生(熊本県出身・熊本県立大学卒)
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●適塾
オフィス街のまん中にある塾の遺構は江戸時代にタイムスリップでも
したかのような錯覚を覚えます。
今日は耐震工事のために中は見ることのができませんでしたが、
この小さな家屋が戦災を逃れて今日まで当時のままの姿を残すために
どれだけの人が頑張ったのだろうかと思うと感慨深いです。
臨時の展示会に移動して、まず思ったのが何故大阪大学に?
という疑問でした。
聞いてみたところ、大阪大学は適塾が源流となり
医学部をつくり、引き続ぎでいるからという解答をいただき、納得が行きました。
今回の臨時展示は、小さく緒方洪庵先生の履歴が書いてあるだけだった。
次回は、是非中に入り直に感じて行きたいです。

●インスタントラーメン発明記念館
語録に理想的な商品を作ってから、
設備を整えよというものがあった。
まずは、自身の理想、相手のためを思い商品を作り、
効率的なことはその次、
商品に合わせて考える。
最初から効率を考えると
良きものは作れないというものだと
私は感じた。

●大西社長
自分一人で悩まず、そして過信せず、
目標とする人、そこに近いと思う人に相談する。
そうすることで、自身の考え、行動を修正することができ、
より自分の目標に近くなっていける。
そのためにも尊敬する人には積極的に話しかけ、
相談をできる体制を整えて行きます。

From:高岸知広@東京校5期生(兵庫県出身・金沢学院大学卒)
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